ウェディングのスタイルはどんどん変わる! 歴史を知って理想の式を考えよう!(1)
元ホテル総支配人 MASATOSHI
2018.02.16

この記事では、今から結婚式を挙げる人にウェディングの歴史を知って満足のいく式を挙げてもらう為に、元ホテル総支配人の目線からお伝えします。
高度経済成長期に伴うウェディング業界の急成長
皆さんはブライダル業界の規模を考えたことはありますか?
ウェディング・ブライダル業界を目指していらっしゃる就活生や、実際に業界で働く業界人であれば考えるかもしれないお題であるかもしれませんが、普段ウェディングとはあまり関わりのない一般の方たちがウェディング業界の歴史や規模に関して知る機会なんて殆どないですよね?
ウェディング業界が著しく成長を遂げたのが、まさにこれから結婚を控えていらっしゃるカップルの親世代
もしくは祖父母世代という年代です。
いわゆる高度成長期に結婚式を挙げた世代です。

1960年代を代表する有名人カップルの結婚式
1959年には皇太子明仁親王と正田美智子さんが豪華な挙式をあげました。
翌1960年には東京日比谷の日活国際ホテルで 俳優の石原裕次郎と北原三枝、46年歌手の橋幸夫が帝国ホテルでと
大物カップルが次々と絢爛豪華な 結婚式を挙げました。
その費用や注目度といえば多大なるものでした。
1960年代には皇室によるパレードはもちろん、高さを競うウエディング ケーキや、精巧なデザインの氷柱、部屋の照明を落としてのキャンドルサービス、ドライアイスの中に浮かび上がる2人などが話題となり、日本中の関心を集めました。
- ウェディング業界は高度経済成長期に大幅な成長を遂げた
- とくに有名人カップルの豪華式が世間を賑わせた
ウェディングの「ショー化」
その後1970年代になると一般庶民の味方であった互助会系の玉姫殿では
新郎新婦がゴンドラに乗って天井から降りてきたり、
番傘をさして入場するといった演出が盛んになったといいます。
若者世代にとって「互助会系」や「玉姫殿」というものは馴染みの無い言葉かもしれません。
「互助会」は、いづれやってくる結婚式やお葬式に向けて会費を積み立てていくシステム のことです。
→定額を積み立てることで、結婚式や葬式時に、負担しなければならない莫大な資金を賄えるという仕組みのことですね。
「玉姫殿」とは結婚式場の名称で、過去に互助会組織が結婚式場の名称として使用していました。
→そうした玉姫殿でのウェディングではゴンドラを使って天井から新郎新婦が下りてくるという演出が行われ、人々の人気を博したのでした。
この時代には、披露宴が一つのショーと化していました。
(基礎知識 ウェディングのスタイルはどんどん変わる! 歴史を知って理想の式を考えよう!(2)へ続く)

- 式に向けて資金を積み立てる「互助会」というシステムが存在した
- 1960年代、1970年代にはウェディングが「ショー」と化していた