#ウェディングの基礎知識

こんなはずじゃ。「プラン二ング」しないウェディングプランナー

元ウェディングプランナー SATOMI

元ウェディングプランナー SATOMI

こんなはずじゃ。「プラン二ング」しないウェディングプランナー

憧れのウエディングプランナーがどんな働き方をしているのか、元プランナーが解説します。

憧れのウェディングプランナーに対する世間のイメージとは?

こんなはずじゃ。「プラン二ング」しないウェディングプランナー

新郎新婦の結婚式への要望を聞き、要望通りの式を一から企画。
カップルから慕われ、式当日は二人の傍で結婚式が成功するのを終始見守る。
式が終われば「あなたに任せて良かった」と心から感謝される。
そのような華やかなイメージのウェディングプランナーですが、その「リアル」はなかなかイメージ通りにはいかないもの。

知っ得ポイントリスト
  • ウェディングプランナーは華やかなイメージをもたれることが多い

新規接客で組数(売り上げ)を確保する

こんなはずじゃ。「プラン二ング」しないウェディングプランナー

結婚式を考える新郎新婦に対してまず行われるのが 新規接客 と呼ばれるもの。
ウェディングプランナーは1組あたり2時間半から3時間程かけて、1日に平均3組程度のカップルを担当します。
新規受注ではカップルにアンケートを記入してもらい、まずはアンケートを隅から隅まで読みこなします。
一体どんな結婚式を、いつ、どれくらいの規模で、どんな風に考えておられるのか。
予算はどれくらいで、こだわりは何なのか・・・。
十分学習した後で、お二人にご挨拶をし、商談が始まります。

知っ得ポイントリスト
  • 新規接客でウェディングを行うカップルを確保する

プランナーは接客の前に記入ずみアンケートをじっくり読んで、セールスの作戦を立てる。

こんなはずじゃ。「プラン二ング」しないウェディングプランナー

その後 ショールームと呼ばれる(館内案内) を行います。
チャペル、パーティー会場はもちろん、控え室や待合なども。
会場は使われていることも多いので、見せられないときは代わりに写真や動画で案内します。
そして式の概算見積もりを作成し、会場の空きスケジュール調整するまでが、新規担当のウェディングプランナーの仕事です。
これだけみても膨大な仕事量です。
しかし、これ程の労力を割いたとしても、成約率(実際に結婚式が決まる率)は40%前後と言われています。

知っ得ポイントリスト
  • 新規受注で納得した新郎新婦にはショールームで館内を案内する
  • 実際に成約率は40%程と言われている

成約後、担当プランナーに貸される膨大な業務内容とは

契約後、お客様との打ち合わせは 4回程行われることが多いです。
一度目の打ち合わせは、契約内容と今後のスケジュール確認や招待状の作成。
二度目には料理・衣裳・美容・花・写真・司会の決定。
これは全て担当するテナントが行います。
三回目になると配膳表・音楽・アイテムの決定をし、そしてようやく四回目にして、最終見積もり、進行の確認となるわけです。

こんなはずじゃ。「プラン二ング」しないウェディングプランナー

こうした打ち合わせに伴い、テナントとの相談や手配業務が発生します。
例えば、衣裳のテナントに対し、新婦が希望しているドレスの試着を予約したり、好みを伝えたりするのです。
テナントからの返事が来たら、またそれを二人に伝えます。
一つの結婚式に関わるテナントの数は最低でも10社以上。
それぞれの分野について専門家ではないプランナーは質問や相談が出ると、その度にテナントに相談して解答します。
このような手順で、何組もの新郎新婦分を同時並行で行うのですから、その際の苦労というのは並大抵のものではありませんよね。

知っ得ポイントリスト
  • 新郎新婦との打ち合わせは約4回ほど行われる
  • テナントへの手配や連絡を何組も同時並行で行う

ネット媒体や広告への対応もプランナーの仕事である

こんなはずじゃ。「プラン二ング」しないウェディングプランナー

その他にも、ゼクシィや他のネット媒体、エージェントなどに対しての対応も行います。
記事を考えたり、写真を選んだり、時には動画や写真の撮影も担当します。
広告媒体やエージェントに依頼をしないと、自社会場に新郎新婦がやってこないからです。
また、ブライダルフェアなどのイベントを企画し、実際のウェディングがどのようなものであるのか、お客さんに見せたりもします。
ブライダルフェアは大きなものは年2回、小さいものは最大月に8回なんてこともあります。(毎週じゃないか!)
莫大な量の業務がウェディングプランナーに課されているのです。

知っ得ポイントリスト
  • ネット媒体やエージェントへの対応、イベントの企画もプランナーの仕事である

そもそも「プラン二ング」の要素はどこに?

こんなはずじゃ。「プラン二ング」しないウェディングプランナー

ここまでウェディングプランナーの働き方をお伝えしましたが、どこをみてもイメージにある 「プラン二ング」の要素が見当たりません。
一つには「プランニングなどしている時間がない」こと
そして「それよりも商品を売りなさいと上司に言われること」が原因です。
商品を売ることがつまりプランニングのように考えられている場合も多いのです。
表舞台で新郎新婦をお迎えするプランナーは、日々莫大な業務を抱え、華やかさとは程遠い苦労をしている方が多いようです。
しかし、このように裏舞台で日々苦労をしているからこそ、式当日には親のような気持ちで二人の幸せを願えるのかもしれませんね。

知っ得ポイントリスト
  • 結婚式を支えるウェディングプランナーは華やかなイメージとは裏腹に苦労をしている人が多い
知っ得ポイント
ウエディングプランナーの仕事はプランニングというより商品のセールス。
数あるアイテムについて実はどの分野の専門家でもないため、プランニングは専門家に任せ、自分は雑務を担当することになる。
上司には売り上げアップを求められ、細かい作業に振り回されるプランナーは実は大変な激務であり、華やかさとは縁遠い生活。
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