#ウェディングの基礎知識

サービス料という名の不可解な加算が納得できない

元ホテル総支配人 MASATOSHI

元ホテル総支配人 MASATOSHI

サービス料という名の不可解な加算が納得できない

ウエディングの見積もりには「サービス料」が載っていることがある。
これって一体何?と言う話。

サービス料ってなぜ払わなきゃいけないの?

サービス料の由来

サービス料という名の不可解な加算が納得できない

サービス料とは飲食店やホテルなどサービスを提供する施設で、チップの代わりに対価に上乗せされる金銭のこと。
相場は、代金の10%程度 とされることが多いが、基準に明確なものはなく、高級ホテルでは15% だったりする。

サービス料が導入された当初は、プールした額を従業員間で分配していたが
やがてサービス料の分配金は全て給与の中に含めるものとし、経営側が一手に回収する形となったらしい。
これじゃ従業員はモチベーションも湧かないだろう。
しかしこれは某有名ホテルの従業員側が自主的に返上したことから始まったと言うから驚きだ。
おそらくその従業員たちは、空き瓶に放り込まれるようなチップをもらう人たちと自分たちを違うものと考えたかったのだろう。

しかし桐山秀樹氏著書『じつは「おもてなし」がなってない日本のホテル』PHP新書によると
これこそが日本のホテルをレベルダウンさせている元凶の一つだそうだ。


知っ得ポイントリスト
  • サービス料とはチップの代わりに上乗せされる金銭のこと

どうにも釈然としないサービス料

サービス料という名の不可解な加算が納得できない

現在婚礼ではサービス料は人の手が関連するものにかかる、と定義づけられている。
つまりチップだ。

そもそもチップというものはその時のスタッフのサービスにより払われる額が異なるのが当たり前。
なのに、サービスが良かろうが悪かろうが一律○%払えとはこれいかに、である。
ワインだってビールだって、保管料と抜栓料がかかるからもともと高いと言ってるのに、まだ取る?

例えば「ケーキは配らなくていい」と言ったらサービス料は引いてくれるのか、
サービス料が値上げになったら、サービスの仕方が変わるのか???

会場によっては会場費という場所代や装花代にまでサービス料がかかる という。
これはちょっと行き過ぎじゃないのかな。

知っ得ポイントリスト
  • 現在婚礼ではサービス料は人の手が関連するものにかかる、と定義づけられており、チップと同じ扱いにある
  • サービスが良かろうが悪かろうが一律○%払えと要求される
  • 会場によっては会場費という名目で、場所代や装花代にまでサービス料がかかることも

法律的には問題がないのだろうが・・・・

サービス料という名の不可解な加算が納得できない

消費税と違ってサービス料には法律で決まりがない。
法律で決まりがなければ、サービス料を何%にしようとも施設側の勝手だし
前もってきちんと客に説明しておけば問題はないはずだ。
しかし何度考えてもこのサービス料という概念そのもの、釈然としなくない。

名前とは裏腹にサービスに関する料金ではなく、代金を膨らませるための施作でしかないと思うからだ。
サービス料というものを計上する習慣を良いことに、増収を図っているだけだ。

しかも大抵の場合代金はサービス料は別と表示され、最後にドン、と乗ってくるので支払いの時にびっくりする。
なんでこんなことがまかり通るのか、さっぱりわからない。

サービス料という名の不可解な加算が納得できない

私は日本ももっと積極的にチップ制度を取り入れるべきだと予々思っていた。
最近飲食業のスタッフに様々な問題が発生しているが、それは待遇が悪いことへの救いがなく
真面目にやっているのが馬鹿らしいと思えるからかもしれない。
一生懸命お客様に尽くして喜んでもらえれば、それ相応のチップで稼げるとなれば、スタッフも喜ぶ、店側も持ち出しなくてみんなハッピーだ。

そして一方的に請求するサービス料を廃止すれば、ウエディングももっとガラス張りで信用されるようになるのではないかな。

知っ得ポイント
サービス料は、人の手が関わるものに全て付いてくる。
中には会場費にまで付けてくる式場もあり、%も10-15%とまばらである。
良いサービスをしたら支払われるもののはずだが、一方的に請求書に載ってくるのは正しくないと思える。
本当に良いサービスをした人だけに、お客の意識で払われるようにすれば、日本のサービスはもっと良くなるのに残念である。
こちらの記事もよく読まれています。